日本酒の炭酸割りは、“日本酒ハイボール”や“日本酒ソーダ割り”など、呼び名も味わいもさまざま。そんな中にあって、日本酒の炭酸割りを楽しむために生まれたのが、炭酸割り専用の日本酒、松竹梅「瑞音」(みずおと)である。日本酒が得意とする食中酒としての安定感はもちろん、柔らかなキレを伴う爽快な喉越しは、スターターの一杯にもぴったりだ。
日本酒の炭酸割りの裾野が広がっている。濃醇な味わいの酒を炭酸水で割る、あるいは松竹梅「瑞音」のように炭酸水で割って味わうために生まれてきた酒を楽しむ。どんな日本酒を割るのか、選択肢が広がってきているのだ。
「瑞音」は、炭酸割りを楽しむために生まれた日本酒の先駆けである。お薦めの1対1で割ると、7%という低アルコール度数になるが、それでも鼻腔をくすぐる吟醸酒のような香り(※)。味わえば、米由来の日本酒らしい甘味が心地よく、日本酒を飲んだときと同じようなボリューム感が満足感をもたらす。これらのテイストは「瑞音」が丁寧に造られている証だろう。

「酒を飲む機会の多い常連さんにお薦めすると、飲み心地の軽快さを気に入ってくれます」と言うのは、大阪・北新地にある「福の根 別館」オーナーの坂根久人さんである。日本料理に合わせる酒というと日本酒は間違いないが、常連客にはちょっと趣向を変えたい方もいるそうで、坂根さんは酒選びに悩んでいるときに提案している。「ウイスキーのハイボールやサワーよりもうちの料理の味に合って、しかも軽いテイストの日本酒というのがいいみたいです。たとえば白身の刺身のような繊細な味わいにもよく合い、滋味を引き立ててくれます。その一方で、肉料理や揚げ物などパンチの利いた料理との相性もとてもいい。『瑞音』は万能です」と坂根さんは笑うのだった。

そして大阪・天神橋にある「日本酒ポニーテール」では40種ほどの酒が並ぶ中、不動の常連7酒に「瑞音」が仲間入り。箸休めならぬ“呑み休め”としても人気という。「口直しのはずが、飲み続けてしまう方も(笑)。先日、大の日本酒好きといらした方が日本酒ビギナーで、『瑞音』で乾杯されることになったのですが、お二人ともこの味を気に入ってしまい、とうとうほかの清酒を一杯も飲まずに帰られました(笑)。飲み心地がいいし、食も進むし、会話も弾むんですよね」と言うのは、店長の山本桃花さんである。

日本酒の炭酸割りは、飲み方も味わい方も軽やかで自由自在だ。より多くの人をよろこばせる、という新たなフェーズに入りつつあるようである。その魅力は、ぜひとも「瑞音」を味わって確かめてほしい。飲めば、わかる!
※吟醸酒ではありません。


宝酒造株式会社 お客様相談室
TEL:0120‐120‐064(平日9:00~17:00)

福の根 別館
【住所】大阪府大阪市北区曾根崎新地 1-2-10
【電話番号】06-6347-4580
【営業時間】17:30~22:00(L.O.)
【定休日】日曜 祝日
※予約が望ましい。個室利用料一人550円。
●個室4室とカウンター7席。個室は4人と6人までのタイプがあり、最大14人の部屋も用意できる。

日本酒ポニーテール
【住所】大阪府大阪市北区天神橋 3-8-5
【電話番号】06-6450-5330
【営業時間】おにぎりランチ11:00~14:30(L.O.) 土日祝は10:00~ 立ち飲み火曜~日曜16:00~23:00(ドリンクL.O.)
【定休日】月曜の夜
※夜は予約可。
●ポニーテールで来店すると一杯サービス!ランチタイムは全席椅子席、立ち飲みでは椅子休め550円で椅子を注文できる。
※お酒は20歳を過ぎてから。ストップ飲酒運転。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。のんだあとはリサイクル。
文:斉藤由利子 撮影:牧田健太郎