週に一度開く、編集会議の様子をお伝えしていきます。編集部員が気になる食べ物を持ち寄り、あれこれ感想を言い合う「編集部試食会」も始めることになりました。第1回は、部員Yがレポートします。
きっかけは、エレベーターホールで鉢合わせした、わが社のA部長でした。
「お湯も(コンビニで)入れてきちゃった」
と笑うA部長の手には、カップ麺と割り箸。体型も体調も気遣っていて「満腹になるなら何でもいいから胃に放り込む」タイプではない。そんなA部長がカップ麺とは意外すぎる。まじまじと手元を見つめてしまいました。
見るからにカップヌードルの「健康に良いバージョン」でした。そういった派生品があるのは知っていましたが、自席に戻りネットで調べると正式名称は「カップヌードルPRO高たんぱく&低糖質」(以下、カップヌードルPROまたはPRO)。A部長が選ぶのだから、健康にも配慮され、味も悪くないと察しがつきました。ならば、わたくしも一つ……。
おなかはちっとも空いていないけど、さっそくコンビニに行くと棚が空っぽ。PROだけが売り切れ。翌日、もう一度行くと、PROがあるべき場所には別の商品が補充されている。こうなったら、Amazonで箱買い!
PROとPROシーフードヌードルを会議室に持ち込んだところ、「味を比べるには、ノーマルのカップヌードルがあったほうがいいのではないですか」とO部員。「買ってきますね」と言い残し、宇宙人のようなスピード(ドラマ『ホットスポット』を参考)でノーマルのカップヌードルとシーフードを仕入れ、会議室に戻ってきました。じゃあ、つくってみようか。
dancyuポット2台、小皿、お箸、お盆、ウェットティッシュが瞬く間にそろいました。部員のみな、さすがに慣れています。準備がはやい。昨夏、編集部に来たばかりのわたくしの目には新鮮に映りました。じゃあ、お湯を沸かそうか。
アウトドア好きのN部員はカップヌードルも好きで、飲んだあとなど、インドアでも食べるそう。機能性カップヌードルは初めてで「どんな味っすかね。試食会、いいっすね」とお待ちかね。お湯を注いで3分はノーマルと同じ。十分に蒸らしたところで、ふたを開ければ完成。dancyu編集部らしく、麺の持ち上げシーンなどをしっかり撮影しつつ、みなに感想を聞いていきます。さあ、N部員、ヌードルをすすろうか。
「うまい。というより、ふつうのカップヌードルより好きかもしれない」と言う。「いくら何でもそこまでじゃないでしょ。おおげさですよ」と突っ込んだわたくしもいただくと「たしかに、これは。味は薄めと想像していたのに……」。F部員は「ノーマルと比べて、むしろ塩味が強いですね。なぜだろう」。O部員は「謎肉もノーマルよりデカい」。S部員は「エビとたまごは一緒に見える。個数は少なめかな」。
dancyu食いしん坊倶楽部オープンチャットの「ラーメンルーム」の管理人であるO部員は、通常の編集会議より舌がなめらかで「PROのほうが中華そばっぽい味がします。油膜が張っているのでは」と専門家のような口ぶり。影響を受けやすいF部員が「PROのほうが断然好き!上品だけど満足感がある」。誰も気にしていないようだけど、肝心の麺はどうでしょう。
PROが実現している「糖質50%オフ」は、麺で調整されているはずなのに違和感ゼロ。スープも具も麺も、「For健康」のコンセプトなのに、しっかりとカップ麺の背徳感と幸福感を味わわせてさせてくれる。今回の試食会、満場一致で「アリ」でございました。疑わしいという思われた方は、ぜひお試しあれ。きっと、部員Nと同様、飲んだ後の素敵なお供になってくれるはず。
編集部試食会では、いたずらにスペックを比較したり、商品の良い悪いを決めたりしません。編集部員が自分の好みに合うか、ライフスタイルに合うかどうかを直感的に判定し、「アリ」だと思ったら「アリ」と申し上げます。みなさまのお好みに合うか、ライフスタイルに合うか、ぜひお試しください!また、今後は編集会議にゲストをお招きして、試食会や食文化のトレンドに対して、専門的な立場からの分析も交えてみたいと思います。食いしん坊倶楽部のメンバーもお呼びできたら最高です。
文・撮影:dancyu編集部