大西洋と地中海に面し、さまざまな文化の融合のもとに発展してきたスペイン。肉や野菜、米を使った多彩な料理は日本でも大人気。そんな中、Restaurants From Spain(RFS)が認定した、今注目すべき東京の正統派スペイン料理をご紹介します!
日本でのスペイン料理の人気が年々高まるなか、ICEX(スペイン貿易投資庁)は、スペインの食文化の発展に貢献している店を称えるプログラム「Restaurants From Spain(RFS)」を2020年に導入。2022年6月には、日本での第一回目となる認定レストランが発表された。ICEXが本物かつ、高品質なスペイン料理を提供していると認定したレストランは7店舗。認定基本条件をもとに、厳正な審査プロセスを経て認証されるプログラムとあって、日本のスペイン料理店はもとより飲食業界からも注目を集めている。
日本におけるスペイン料理の先駆者で認定レストランの「BIKiNi SIS」を監修するジョセップ・バラオナ・ビニェス氏は「伝統あるスペイン料理の奥深さや素晴らしい食材、飲料のポテンシャルの高さを一人でも多くの方に知っていただけるきっかけになることに期待している」と話す。
また、モダンな料理と美しいスペイン様式の空間で知られる「小笠原伯爵邸」総支配人の渡辺美智子氏は「バル文化やピンチョス文化など、いろいろな側面を持つスペイン料理の魅力を、イベントなどを通してもっと広めていきたい」と今後の展望についても意欲的だ。
米料理の専門店として人気の「Arrocería Sal y Amor」ほか、銀座や中目黒にもスペイン料理店を展開するビクトル・ガルシア氏は認定の知らせを受けて「この素晴らしいプログラムが、日本でスペイン料理を志願する若いシェフの励みになり、次の世代に受け継がれることに希望を託し、自分たちもより精進したい」と喜びを語った。
スペイン料理のさらなる発展と文化継承のために立ち上がった認定プログラムの発展と、本場の味を伝えるスペインレストランの飛躍に今後も注目していきたい。
日本初、スペインの米料理専門店としてオープンしたのが10年前。スペイン人の父を持つビクトル・ガルシア氏が目指すのは、日本人好みに味をアレンジするのではなく、ストレートに現地の味を伝えること。オーソドックスなパエリアや雑炊のようなカルデロも必食。
スペイン料理の多彩な魅力を伝えるジョセップ・バラオナ・ビニェス氏が監修するモダンスパニッシュ。山海の幸を使ったカタルーニャ地方に伝わる味と日本の旬の食材が融合した料理を、コースとアラカルトで提供。ソムリエが厳選したスペインワインとともに堪能したい。
小笠原家三十代当主、小笠原長幹伯爵の本邸を2002年にレストランとして復元。スパニッシュ様式の粋を極めた空間では、3種のコースを提供。本場スペインから直接仕入れるイベリコ・ベジョータの希少部位プルマのグリルとシェリー酒ソースなど、気分も華やぐモダンな逸品が味わえる。
BIKiNi PICAR(ビキニ ピカール)
【住所】東京都中央区日本橋室町2‐2‐1 コレド室町1‐2階
【電話番号】03‐6202‐3600
【営業時間】11:00~22:00(L.O.)
【休み】施設に準ずる
Arrocería La Panza(アロセリア・ラ・パンサ)
【住所】東京都中央区銀座1‐15‐8 銀座耀ビル1階
【電話番号】03‐6228‐6793
【営業時間】水曜~金曜11:50~13:00(L.O.)、土日祝11:50~14:00(L.O.)、火曜~金曜17:00~21:30(L.O.)、土日祝17:00~21:00(L.O.)
【休み】月曜(祝日の場合は営業)、火曜ランチ
Bar Portillo cafetería‐bar(バル・ポルティージョ・カフェテリア‐バル)
【住所】東京都目黒区青葉台1‐19‐12 エスセナーリオ青葉台103
【電話番号】03‐6455‐2536
【営業時間】12:00~21:30(L.O.)※平日の16:00~17:00はCLOSE
【休み】月曜(祝日の場合は営業)
Bar Portillo de España(バル・ポルティージョ・デ・エスパーニャ)
【住所】東京都千代田区丸の内1‐3‐4 丸の内テラス1階
【電話番号】03‐6256‐0305
【営業時間】11:30~14:00(L.O.)、17:00~21:30(L.O.)、土日祝11:30~21:00(L.O.)
【休み】無休
スペインレストラン認定プログラムに関するお問い合わせ
スペイン大使館 代表窓口:tokio@comercio.mineco.es
文:小寺慶子 撮影:橋本真美(Arrocería Sal y Amor、小笠原伯爵邸)、大谷次郎(BIKiNi SIS)