食事とともに楽しむのなら、選びたいのが「薩州 赤兎馬(さっしゅう せきとば)」だ。世界的な酒コンペティション「SWSC2021」で金賞の上をいくダブルゴールドを受賞した。上品な香りと雑味のない緻密な味わいは、どんな料理にも合わせやすい。開店以来、赤兎馬を扱っている渋谷の名店「高太郎」に作家・吉村喜彦さんが訪ねた。
ゆっくりと太陽が沈みはじめた、ある日の夕暮れ時。居酒屋の名店「高太郎」のカウンターで、にこやかにグラスを傾ける作家の吉村喜彦さん。ロックにしているのは、外食で飲む機会が多いという、本格芋焼酎「薩州 赤兎馬」である。
「ほのかに芋の甘味があって喉ごしがいい。軽やかな疾走感のある酒ですね。まさに、『三国志』に登場する一日千里を走る馬=『赤兎馬』を思わせます」。
そう吉村さんが語る「薩州 赤兎馬」は、発売20周年を迎えた薩州濵田屋のロングセラー商品。新鮮なさつまいもと霊峰、冠嶽の伏流水を使用した、愛好家に長く支持される一本だ。
繊細な香りで飲みやすく、食中酒に最適で「香りがすっきりしているので合わせる料理を選ばない」と、店主の林高太郎さんも太鼓判を押す。意外にも、だし料理に合うと薦めてくれたイベリコ豚とクレソンの梅しゃぶとは、互いの味がふくらむ相性。ポテトサラダやメンチカツなどしっかりした料理には、「薩州 赤兎馬 20度」の炭酸割りが寄り添う。グラスから花のような香りが優しく立ち上がり、シュワッと爽快。料理の脂もきれいに流してくれる。
「かすかにビターなアフターテイストもいい。この苦味が食を呼びます」と、飲むたびに顔をほころばせる吉村さん。「薩州 赤兎馬」は、料理と合わせてますます旨くなる。
作家。1954年大阪生まれ。京都大学卒業後、サントリーに入社し宣伝部に所属。退社後、作家となる。バーを舞台にした『バー・リバーサイド』『バー堂島』シリーズなど、酒をテーマにした作品を発表。近著『炭酸ボーイ』(KADOKAWA)が好評発売中。
高太郎
【住所】東京都渋谷区桜丘町28-22
【電話番号】03-5428-5705
【営業時間】16:00~22:00(L.O.)土日は14:00~21:00(L.O.)
【定休日】月曜 第1・3火曜
予約は希望日の1カ月前から受け付け。
※お店のデータは通常営業時のものです。時節柄、変更されている可能性があります。お出かけ前にご確認ください。
文:山内聖子 撮影:牧田健太郎