コーヒー好きも納得のボトル缶が登場~UCC ORIGIN BLACK新発売

コーヒー好きも納得のボトル缶が登場~UCC ORIGIN BLACK新発売

  • Sponsored by UCC上島珈琲

“カップから農園まで”を掲げ、長年にわたりコーヒー豆の産地支援・農園経営を続けてきたUCC。その集大成ともいえる新しいブランドが「UCC ORIGIN BLACK」だ。ボトル缶コーヒーと侮るなかれ。これぞコーヒー好きのためのコーヒーとして納得できる味わいに仕上がっている。その魅力にコーヒーライターの小坂章子さんが迫った。

コクとキレの相乗効果。プレミアムな味わいに驚き!

対談冒頭、まずは5月17日に発売されたばかりの「UCC ORIGIN BLACK ブルーマウンテン&モカ」をテイスティングした。ボトル缶コーヒーの先入観を覆すリッチな味わいに取材陣も驚くばかり。さっそく、UCCコーヒーアカデミーの講師を務めた後、世界各地に産地をめぐり、農園の指導を行ってきた中平尚己さんに話を聞いた。

小坂:わあ、きれいで華やかなデザインのボトル缶ですね。エチオピアに広がる赤土を思い出します。

中平:ありがとうございます。このデザインは現地の家紋にあたるアフリカン・エスニック模様なんですよ。

小坂:では、いただきます。味わいにとっても厚みがありますね。ファーストインプレッションとしてブルーマウンテンのバランスのよい味に、後からモカのフルーティな味がふわっと昇ってきます。スーッと飲めるのにじっくり味わえる、とても贅沢なブレンドですね。

中平:ありがとうございます。モカは完熟したコーヒーチェリー(赤いコーヒーの実)を太陽の下で乾かす天日干しとも呼ばれるナチュラルプロセスを採用しているので、種を取り出して水で洗ってから乾燥する方法に比べて、よりフルーティさが感じられると思います。豆由来の甘みも際立っているでしょう。

小坂:確かに、これまでのブラック缶コーヒーにはない凝縮したコクを感じます。厚みがありながらも、ブラックらしいキレのよさも両立している。コクとキレというとビールなどではおなじみの表現ですが、ブラックコーヒーではコクを出すにはキレが弱くなり、キレを出すにはコクを諦めなければいけないと聞いたことがあります。コーヒー専業であるUCCさんだからこその新しい味覚のカテゴリーだなあと感動しました。

中平:コーヒーのコクというのは、物理的な液体の濃さだけではなく、味の複雑性から生まれるものだと考えています。苦味と酸味、甘みなどが複層的に絡み合い、味わいに深みが出て、コクとなって感じられます。今回はブルーマウンテンのバランスのとれた上質な味わいとモカの甘い余韻をうまく引き出すために、焙煎や抽出の仕方を工夫して、新しい味覚のカテゴリーを生み出しました。

小坂:確かにコーヒーは、同じ豆でも焙煎方法や抽出によってまったく別物になりますよね。ブルーマウンテンとモカ、今回はどんな焙煎を?

中平:両者ともUCCにとって特別な思い入れのある豆ですので、それぞれの個性を最大限に引き出す単品焙煎を行いました。ブルーマウンテンは浅炒り、モカは中炒りです。

小坂:豆の風味や甘さを生かす焙煎度合いなのですね。口の中にフワッと広がるフルーティフレーバ―の理由がわかりました。

ボトルからコーヒを注ぐ
ブラックコーヒーはさっぱりした味わいが身上だが、本製品には豊かなテクスチャーが感じられる。このまろやかな口当たりと喉ごしがコクとキレを両立した証。

中平:さらっとした口あたりのブラックコーヒーが多い中で、舌の上を通り過ぎるときにやや重みを感じるクリーミーさがあるのがわかっていただけますか?でも液性が重いわけではないので、ボトル缶を1本すっきり飲み切れるキレがある。このキレは、酸味と甘味のちょうどよいコンビネーションから生まれます。おいしいフルーツを想像してもらえるとわかりやすいと思うのですが、甘いだけではなく、爽やかな酸味との丁度よいバランスがあるからこそ、最後まで飽きずに食べられるでしょう。

小坂:酸味と甘味のバランスがあるからフルーツをひとつ丸ごと食べられる。なるほど。コーヒーをひと缶丸ごと味わう感覚ですね。中平さんのお話を伺っていると、産地で食べた完熟チェリーの味わいがよみがえってきます。

ブラックだからこそ際立つ。コーヒー好きのためのコーヒー

商品画像
ブルーマウンテンとモカというコーヒー通もうならせるブレンドの妙が味わえる。「UCC ORIGIN BLACK」は5月17日発売。192円(税込)。

小坂:それにしてもブルーマウンテンとモカというのは、贅沢な組み合わせですね。それぞれの特徴を伺っていきたいのですが、まずはモカから。「UCC ORIGIN BLACK」という名称が付いていますが、モカはコーヒー発祥の地と言われるエチオピア産の原種豆を使用されているとか。そんな希少な豆をボトル缶に採用されているなんて、正直驚きました!

中平:ベレテ・ゲラ フォレストは、人間がコーヒーの木を植えたのではなく、もともとコーヒーの木が自生していた場所。その意味でもORIGINと言えますね。だからコーヒーが生息する環境として素晴らしく、ある意味、コーヒーという農作物に選ばれた場所とも言えるでしょう。味わいの複雑さに貢献しているのはモカなんですけど、華やかで力強い香りはベレテ・ゲラ産のワイルドコーヒーならではの特徴です。

小坂:初めてエチオピアに行った時、家の裏庭にあるコーヒーの木を見て日本の田んぼを連想しました。コーヒーは、エチオピアの原風景として存在するのですね。

中平:おっしゃる通り、日本の里山のような感じでコーヒーが自生する森があります。やはり人の手が適度に入ることで環境が維持され森が豊かになります。
アフリカ諸国の多くはコーヒーを飲む文化がないのに、エチオピアでは来客のたびに生豆を用意して、先ず水で洗い、焙煎をはじめる。食事をともにした後、お菓子を食べておしゃべりしながら2~3時間かけてコーヒーをふるまう文化が根づいていますね。

小坂:コーヒーセレモニーですよね。日本のおもてなし文化とも通じます。ところで最近、コーヒー好きの間ではナチュラルコーヒーが好まれてきています。コーヒーチェリーから生豆を取り出し、加工する際に水を使うウォッシュドコーヒーはクリアな味になりますが、野性味という点では、先程話に出たコーヒーチェリーを天日で干すナチュラルコーヒーにはかないません。

中平:ナチュラルは、水が少ないエリアに適した精製方法です。太陽光や風などの気候風土を生かした加工方法なのでコーヒーチェリーが乾燥して行く過程で複雑な味わいが生まれるので、ぜひブラックでその個性を味わってもらいたいです。

原生林の中に自生するコーヒー豆をチェックする中平さん。ワイルドコーヒーは豆の熟度を確認して収穫することで品質が大きく向上する。
これが自生しているコーヒーチェリー。コーヒーの木は日陰を好むので、森林を保全して育ちやすい環境を維持していく必要がある。
コーヒー豆に果肉がついた状態で天日干しするのがナチュラルコーヒー。よりフルーティさが増し、ワイルドコーヒーの特長を生かす加工工程。

小坂:こうした特徴的な味わいのモカが加わることで、「UCC ORIGIN BLACK」の複層的な味が生まれているんですね。ひと口飲むごとに、モカ本来が持つジューシーさが湧き上がってくるように感じました。

中平:予想した以上に、風味の複雑さと余韻のある味わいが生まれたと思います。1杯1杯ドリップでコーヒーをいれる時には手加減で微調整できるのですが、工場で製造する時はかなり難しく雑味が出やすい面もあります。そこで焙煎と抽出プロセスを模索し、半年以上かけて試作を行いました。結果としてよりレギュラーコーヒーに近づけられたと思いますし、缶コーヒーの中でも特別な味わいになったので、コーヒー愛好家の方々には特に気に入っていただけるのではないかと思っています。

ジャマイカとエチオピア。2つの産地で積み重ねてきたこと

コーヒーの生豆
上がジャマイカの自社農園産ブルーマウンテン。大粒で粒度も揃っている。下がエチオピア、ベレテ・ゲラ産の野生のモカ。野生種の方が、粒が小さく、色味が黄色いのはナチュラルコーヒーならでは。写真は焙煎前の生豆。

小坂:ブルーマウンテンとモカの割合はどれくらいなのですか?

中平:ブルーマウンテンが51%、モカが49%です。

小坂:両者ともスペシャルな豆だから、納得の配合です。今回は、UCCさんが1981年に開設した直営農園産と、ともに歩んできたアイリッシュタウン地区産の最高級品質のブルーマウンテンが使われているんですね。ブルーマウンテンは、ストレートなのにまるでブレンドに匹敵するかのような調和のとれた味わいと滑らかな喉越し、上品な香りが特徴で、「コーヒーの王様」と呼ばれています。日本人にとても愛される豆ですよね。

中平:ジャマイカ東部の山岳地帯でしか生産されないブルーマウンテンは生産量が少なく、日本に安定供給するために日本のコーヒー業界としては初めて農園を経営したのです。2008年には、カリブ地域のコーヒー農園として初めて「レインフォレスト・アライアンス」の認証も取得し、SDGsにかなった手法で生産されています。

小坂:今回、初めて知ったのですが、「レインフォレスト・アライアンス」は、森林や野生生物の保護だけではなく、労働環境や人権におけるあり方までを審査して、基準を満たす取り組みにしか与えられない厳しい認証だそうですね。

中平:ええ、環境保護と持続可能な働き方の両輪が必要です。

小坂:「レインフォレスト・アライアンス」認証のコーヒーを選ぶ、イコール、そうした地球と共存する持続可能なものづくり支援にもつながるということですね。ところでジャマイカ産でもブルーマウンテンと名乗れる豆は、ごくわずかと聞きました。その希少性ゆえに、今後も継続して収穫できる環境づくりが必要ですよね。

中平:まさにそうです。UCCでは、ブルーマウンテン生産拡大に向けて、2018年から2020年までに5万本の苗木を農家さんに無料提供するなどの支援活動を推進してきました。

小坂:それを聞いて安心しました。ブルーマウンテンは高級豆という印象が強くて、なかなか手が出なかったのですが、今回のUCCさんのボトル缶なら気軽に上質な味わいを楽しめるのでうれしいです。

農園
ジャマイカの直営農園で作業する中平氏。UCCが日本のコーヒー業界で初めて直営農園経営をスタートしたのがジャマイカ。コーヒーに必要な味覚をすべてバランスよく備えた『ブルーマウンテン』を生み出す産地として世界中で知られている。

小坂:モカの産地、ベレテ・ゲラでも生産者と一体となって、森を保護しながらコーヒー豆の生産をされているんですね。

中平:JICAが主導する「ベレテ・ゲラ フォレスト森林保全プロジェクト」に協力して、自然環境の保護と経済の豊かさを両立させるために、私たちが媒介となってコーヒーの本当の価値を引き出し、農家の意識や知見を高めています。

小坂:ジャマイカの直営農園で培ったノウハウがエチオピアでも生かされているんですね。

中平:そうですね。ベレテ・ゲラでも「レインフォレスト・アライアンス」の認証を取得しています。またエチオピアは乾季になると極端に雨が少なく水が枯渇しがちなので、品質は安定しやすいけれど水を大量に使う精製方法のウォッシュドは選択せず、ナチュラルにこだわって品質を高め、それによって付加価値の高いコーヒーをつくり、高品質の輸出産品として地域のブランディングと農家の収入の確保につなげています。

小坂:森林と水源の両方を守り、さらにコーヒー農家の息の長い生産につながるように活動をされている。さすが、日本のコーヒー業界のパイオニアのUCCさん。地球規模で取り組んでおられる姿勢が素晴らしいです。

中平:自然環境や人権に配慮されたコーヒーを調達する。それが昔からのUCCの理念であり象徴でもあります。またそれができていない農家を排除するのではなく、理念を理解してサイクルに入ってもらうことで循環型社会の促進につなげています。そしてそれが私たちUCCのコーヒーの力にもなっているのだと思います。

小坂:尊敬する珈琲店のマスターから、物事の原点を見つめることを教わりました。「UCC ORIGIN BLACK」には、UCCさんが大切にされてこられたORIGINが詰まっている。このような記念すべきボトル缶の誕生に立ち合えたことをうれしく思います。

コーヒー好きも納得のボトル缶が登場!

「UCC ORIGIN BLACK ブルーマウンテン&モカ」
2種類の豆の個性を最大限に引き出すため、各々のコーヒー豆に適した焙煎度で、別々に焙煎したのちにブレンド。ブルーマウンテンは浅炒りで“上質なキレ”を、モカは中炒りで“フルーティで爽やかなコク”を引き出しています。挽きたてのコーヒーを天然水100%で抽出し、雑味を抑え、これまでの缶コーヒーになかった「コク」と「キレ」の両立を香料無添加で実現しました。

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教えてくれた人

中平尚己(なかひら・なおみ)

UCC上島珈琲株式会社農事調査室長。コーヒーの品種や農事技術の研究・開発、直営農園・契約農園の栽培管理、高付加価値原料の企画・開発を主な業務とし、世界のコーヒーに精通。

小坂章子(こさか・あきこ)

福岡県在住のコーヒーライター。2007年より喫茶店取材をはじめ、2010年11月には「珈琲美美」主宰のエチオピア産地視察旅行に参加。2014年にはコスタリカコーヒー農園取材を行う。近著に『九州喫茶案内』(書肆侃侃房)がある。

構成:柳澤美帆 写真:森本真哉 写真提供(現地):UCC上島珈琲

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