dancyu祭2025
【しかたらむかな】無二の口溶けが味わえる超高加水パン詰め合わせ

【しかたらむかな】無二の口溶けが味わえる超高加水パン詰め合わせ

4月12日(土)、13日(日)開催。dancyu祭2025@西新宿へ行こう!入場無料。

2024年6月号「驚くほど旨いパン2024」特集の巻頭で紹介した、神楽坂「しかたらむかな」が祭に参戦!みずみずしく、やわらかく、旨味が広がる超高加水パンをこの機会にぜひ味わってください。

祭メニューは!

パン3種類詰め合わせ 2,800円
パン3種類詰め合わせ 2,800円
「しかたらむかな」の特徴であるみずみずしく、もっちりした食感を味わえる超高加水パンを3種詰め合わせで販売。どのパンを販売するかは、開催間近まで中村さんが熟考を重ねるため、当日のお楽しみ。

世界のどこにもないパン

今まで体験したことのない、シュワっと空気を含んだ弾ける食感。しっとりとした優しさと口溶けの良さ。それが「しかたらむかな」独特のパンである。

店主の中村隆志さんは、出身である和歌山県で、ごくごく普通の町のパン屋さんから修業をスタートさせた。そこで、さまざまな素材や製法を試していくうちに、自分好みのパンが見えてきたそうだ。
「酸味の強い酵母は苦手で、だからといってイーストだけで膨らませたものは奥行きがなく物足りない。皮が硬すぎるのもあまり好きではなくて。それらを解決した結果、自家酵母を使ってつくった超多加水の生地のパンという今のスタイルが生まれました。これだと、皮は薄く、酸味よりも粉の甘さが引き立つパンができ上がるんです」

中村隆志さん
店主の中村隆志さん。1989年生まれ。大阪でのパン店勤務を経て、2017年に「3ft」を和歌山にオープン。3年後、東京・清澄白河に移転し「中村食糧」としてスタート。2023年、神楽坂に移転。名前そのままは恥ずかしいと、逆読み「しかたらむかな」を店名に。

聞くと簡単そうだが、見せてもらった生地は、これが本当に固まるのかというほどトロトロでプルプル。扱いが難しいのは想像に易い。聞けば、粉に対して最大で125%もの水分が入るとのこと。その分、焼くのに時間もかかり、たとえば通常35分程度で焼ける食パン型に80分もかけている。

米麹やレーズン、ヨーグルトを使ってつくる酵母は継ぎ足しをせず、1週間を目処に新しくする。だからフレッシュ感があって、膨らむ力も高い。
国産小麦をしっかりこねることで、持ち味である粘りをしっかり出すが、それではパンとして口溶けが悪くなる。そこをこの元気な天然酵母の力で分解し、ねっちりさせずにキレを出すという理論だ。

みんなのパン
「しかたらむかな」の代表的なパン、“みんなのパン”の生地が一次発酵を終えた状態。通常より高めの、酵素が活性化する温度で20時間発酵熟成させる。酵素が旨味や香りを出したり、生地のグルテンをやわらかく溶かすことで奇跡の口溶けが生まれる。
4種の自家製酵母
ミルキーな香りのヨーグルト、発酵力の高いレーズン、旨味を出す甘酒、老麺(小麦粉を原料とする発酵生地)、4種の自家製酵母を使用。生地ごとに配合を変えて混ぜ、しばらく置いてから使う。

「素材本来の持ち味は出してあげないと窮屈でしょう。大きく焼いているので、食べるときはぜひスライスして、中のやわらかいところが最初に口にあたるように食べてみてください。翌日はレンジで温め直すのもお薦めです」
レンジでパンを温めるのは邪道だと思っていたので、中村さんのこの言葉には驚いた。やってみれば、やわらかさマックスとなったパンは、口に入れると即液体化。トースターで焼いたサックリした食感とは対極のこんな味わいもアリなのか!

世界各国にいろいろなパンがあるが、「しかたらむかな」のパンはどこの国のものとも言えない、常識を覆すような、それでも誰が食べても「パン」なのである。
この新しさと驚きをぜひこの機会に味わってほしい。

店舗情報店舗情報

しかたらむかな
  • 【住所】東京都新宿区若宮町13‐1
  • 【電話番号】なし
  • 【営業時間】10:30~15:00/予約来店10:30~12:30、通常販売(予約不要)13:00~15:00/予約はInstagramプロフィールのリンクから
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】都営大江戸線「牛込神楽坂駅」より6分

イベント情報

dancyu祭2025

開催日時
2025年4月12日(土)・13日(日) 10:00~17:00
場所
東京都新宿区西新宿2‐6‐1 新宿住友ビル 三角広場 GoogleMap
※混雑時は入場制限をさせていただくことがあります。
※会場の設備故障や天災など不可抗力の事由により、やむを得ず中止や時間変更になる場合があります。
イベント詳細
入場無料・予約不要。販売は電子決済(クレジットカード、電子マネー)のみ。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。

文:浅妻千映子 撮影:合田昌弘