病気の子供を看病するために家族が宿泊するための施設があります。自炊設備などもあるのですが、看病に疲れて施設に戻ると満足に食事を摂らない方が多いと聞きました。食いしん坊倶楽部では、家族の方々に食事を提供するボランティア活動「ミールプログラム」を実施することにしました。
子供の看病をする家族が宿泊するための施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」(公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンが運営)で食事を提供する「ミールプログラム」の3回目を実施しました。
第1回目の清澄白河・中国料理「O2(オーツー)」、第2回目の自由が丘・イタリアン「mondo(モンド)」に続き、東京・千歳船橋にある「せたがやハウス」で、四ツ谷・鮨「後楽寿司 やす秀(やすみつ)」の綿貫安秀さんやスタッフのみなさんに参加してもらい、鮨を握ってもらいました。
食堂のカウンターにタネケースや飯台(鮨桶)などが置かれ、白衣姿で施設の食堂に鮨店がオープン!赤身、トロ、小肌、春子鯛、バフンウニ、鯵の握り、鮪の赤身やトロと海ぶどうを巻いた太巻き、アオサの赤出しが出され、穴子と車海老の握りはタネが温かい状態で提供されました。
ハウス利用者の方々には、ダイニングフロアで握りたての鮨を食べていただきました。第3回実施の「後楽寿司 やす秀」のミールプログラムを食事された方より、以下のような声が聞けました。
「息子が退院したらお寿司を食べに行こうと思っていましたが、退院する前に食べられるとは思っていませんでした。しかも目の前で握ったお寿司。本当に美味しかったです。まだまだ退院まで時間がかかりそうですが、お寿司パワーをいただいたので頑張ります。今日は本当にありがとうございました。ご馳走様でした」
「終了する時間ギリギリに提供していただいてありがとうございました。日によっては1日2食のみ、自分のためには御飯を作る気力もなく簡単に済ませてしまうので、とても美味しいお寿司に満足しました」
「すごく贅沢な時間を過ごす事ができました。お寿司が出ると聞いた時から、ワクワクしていました!病院にいると気疲れしてしまいますし、楽しみに何かを待つ事もなかなかないので、今日がとても楽しみでした。すごく美味しいお寿司でした。ありがとうございました!明日からまた、頑張ります!」
「私1人でいただいたのですが、大変美味しく家族で一緒に食べたくなりました。お品書きの最後に添えられたメッセージにも胸がいっぱいになり、感謝と感動で涙が溢れました。私は今授乳中なのですが、明日は一味違ったお乳になると思います!間接的に入院中の赤ちゃんも美味しいお寿司の味が伝わると思うと楽しみです!本当にありがとうございました。ごちそうさまでした」
子供の看病の合間のひとときですが、握りたての鮨を堪能していただいたようです。
今回、調理をお願いした「後楽寿司 やす秀」のみなさんも、「貴重な時間を共有させていただきました。美味しく楽しく笑顔のひとときを過ごしていただければと想いを込めて握らせていただきました」と言ってくださいました。
少しでもみなさんが笑顔になれるように、今後も、定期的に食事の提供に伺いたいと思っています。
全国のドナルド・マクドナルド・ハウスではミールボランティアのほか、施設の運営などにあたるボランティアスタッフを募集しています。
ご興味のある方はそれぞれのハウスにお問い合わせください。
(ハウスの状況によってはご希望通りの受け入れができない場合もあります)
dancyu食いしん坊倶楽部部長 植野広生
公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン
お問い合わせ窓口撮影:赤澤昂宥 文:植野広生