発酵食品をもっとおいしく!イタリア料理人ファビオシェフが注目の発酵食材で、驚きのイタリアンを披露。ヘルシーでも妥協なしの絶品レシピ、必見です。
白マヨネーズ | 大きじ1と1/2弱(※) |
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粉チーズ | 20g |
にんにく | 1片(すりおろす) |
黑胡椒 | 適量 |
レモン汁 | 小さじ2 |
牛乳 | 大さじ1 |
アンチョビペースト | 小さじ1 |
生クリーム | 大さじ1 |
※白マヨネーズのつくり方⋯卵白50g、米油100g、米酢12g、塩2gをボウルなどに入れてブレンダーで攪拌。とろっとなるまでしっかり乳化させる。
ボウルまたはミキサーにすべての材料を入れて、なめらかになるまでよく混ぜる。味をみて塩分や酸味を微調整し、冷蔵庫で冷やしておく。
鶏胸肉 | 1枚(約250g) |
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マルコメ「プラス糀 生塩椛バウダー 黒胡椒ブレンド」 | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
鶏胸肉全体に生塩糀パウダーをまぶし、30分ほど常温で置く。食品保存用袋や真空調理袋に鶏肉とオリーブオイルを入れ、低温調理器で芯温63℃を目安に90分加熱する。粗熱が取れたら繊維に沿って手で裂いておく。
行者にんにく | 100g(バジルや大葉など好みのハーブで可) |
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米油 | 150g |
行者にんにく(またはバジルや大葉など好みのハーブ)を粗く刻み、米油とともにブレンダーまたはミキサーで攪拌する。
シノワにペーパーを敷いて一日かけて静置濾過する。家庭ではザルに厚手のキッチンペーパーを敷くか、コーヒーのドリッパーとペーパーフィルターを使うとよい。濾過したオイルを絞り袋に移してしばらく置く。オイルと水分の2層に分かれたら、絞り袋の先を切り取って下層の水分を捨て、オイルのみを使う。
食パン | 1枚(4枚切り) |
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マルコメ「オーガニックみそパウダー 野菜だし」 | 5g |
オリーブオイル | 大さじ2 |
食パンは耳を除き、白い部分を7mm程度のさいころ状に切る。フライパンにオリーブオイルをひき、食パンを入れて弱〜中火で焼き色がつくまでじっくり加熱する。容器に取り出し、熱いうちにみそパウダーをまぶす。
水レタス | 1/2個(約140g)(※) |
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シーザードレッシング | 大さじ2(上欄参照) |
季節のハーブオイル | 小さじ1(上欄参照) |
糀でマリネした鶏ハム | 60g(上欄参照) |
ミニトマト | 4個 |
レモン | 1/8個 |
みそクルトン | 16個(上欄参照) |
ゆで卵 | 1個(卵黄のみ使用) |
マルコメ「オーガニックみそパウダー 野菜だし」 | 少々 |
パルメザンチーズ | 10g |
エディブルフラワー | 適量 |
オリーブオイル | 適量 |
※水レタスとは水耕栽培で育てられたレタスのこと。苦味が少なく、甘味がある。通常のサニーレタスでもok。
水レタスは洗って水気をきってからよく冷やし、軸を残したまま縦に半分(1/4サイズ)に切る。ミニトマトはそれぞれ縦に4等分する。レモンは果肉と皮に分けて小さく切る。
ボウルに1のレタスを入れ、シーザードレッシング、ハーブオイルを加えて軽く和える。
皿に2をのせ、細かく裂いた鶏ハム、みそクルトン、1のミニトマトとレモンの果肉、皮をレタスの間に挟みながら盛りつける。
オリーブオイル少々を回しかけ、粗く砕いたゆで卵、オーガニックみそパウダー、すりおろしたパルメザンチーズを散らしたら、エディブルフラワーをあしらう。
YouTubeでイタリア料理の魅力を発信するファビオシェフは、現地で研鑽を積んだプロの料理人。本格的でわかりやすいレシビが支持され、YouTubeのチャンネル登録者数は110万人を突破している。そんな人気シェフが挑んだのが、日本の発酵食材を生かしたイタリア料理だ。
「チーズ、ワイン、アンチョビなど、イタリアでも発酵食材はよく使います。発酵による旨味や香りは料理に深みを与え、アクセントにもなる。日本の発酵食材と共通項も多いので、違和感なく取り入れられますね」
注意すべきはイタリア料理としてのバランスを崩さないこと。たとえば味噌は風味が強いので使い方を誤ると、単なる和風の味になってしまう。
「イタリア料理からかけ離れない、が僕のポリシー。常にイタリア人のシェフならどうするか自問します。今回も本場のベースはそのままに、日本の発酵食材との調和を目指しました」
渾身作のお披露目の場となったのは、発酵食品メーカー「マルコメ」とのコラボイベント「ファビオ飯×marukome 発酵Restaurant」。2025年の6月、3日間限定で開催されたこのイベントで、ひときわ話題を呼んだのが「大豆のお肉のボロネーゼ」だ。挽き肉の代わりに大豆ミートを使ったパスタは、「もはや肉!」の声が続出。ジューシーで食べごたえがありながら、軽やかさを兼備しているのは大豆ミートゆえだろう。
「ポイントはソースに加えた生味噌です。大豆は植物性なのでコクが不足しがちですが、味噌がそれを補ってくれるんです。香りの軸はローズマリー。豆料理に欠かせないハーブで、これが入るとイタリアの風が吹きますよ」
さらに、前菜として出されたシーザーサラダは華やかさで魅了。生塩椛バウダーでマリネした鶏ハムや味噌風味のクルトンなどがちりばめられ、味と食感の変化も楽しめる。
「シーザーサラダの発祥はメキシコですが、考案したのはイタリア系移民のシェフ。イタリアの魂が詰まっているんです。仕上げに散らすバルメザンチーズがその証ですが、これを味噌に置き換えられないかと考えました」
と手にしたのはオーガニックみそパウダーだ。パラリとかければ旨味が加わり、全体のまとめ役としても活躍。クルトンにもこれを使っているそうだ。
レシピづくりにあたっては新潟県の米糀工場「魚沼醸造」を訪ね、脈々と受け継がれてきた発酵文化の奥深さを再確認したというファビオシェフ。
「今度、イタリアに行ったら日本の発酵食材をシェフたちに広めたいですね。みんな絶対気に入ると思います」
マルコメ株式会社
フリーダイヤル0120‐85‐5420 9:00〜17:00(土日祝、お盆、年末年始を除く)
20歳からイタリアを中心にヨーロッパの大衆店から星付きレストランまで6年間修業。YouTubeチャンネル「ファビオ飯/イタリア料理人の世界」を主宰するほか、テレビなどでも活動。家庭でも本格的な料理が楽しめるレシピが支持を得ている。著書に「フライパンひとつで完成!くり返し作りたくなる至福のおうちパスタ」(イースト・プレス)など。
文:上島寿子 撮影:牧田健太郎