大さじ1のケチャップマジック
甘味がじわっと広がる"肉じゃが"

甘味がじわっと広がる"肉じゃが"

ケチャップを加えることで、優しい甘味とフレッシュ感が生まれます。いつもの肉じゃがとは一味違った、メリハリのある味わいに。今回は大さじ1のケチャップで、定番メニューに新しい発見をもたらすレシピを料理研究家の大庭英子さんに教わりました。

“肉じゃが”のつくり方

ケチャップの旨味成分の力で、だし汁いらず。さらにケチャップの塩分で醤油は控えめ。減塩効果あり!

材料材料 (3~4人分)

牛肉200g(切り落とし)
じゃがいも4個
にんじん小1本
玉ねぎ小1個
しらたき1/2袋(180g)
いんげん80g
サラダ油大さじ1
大さじ3
1カップ
味醂大さじ2
砂糖大さじ1/2
トマトケチャップ大さじ1
醤油大さじ2と1/2~3
適量

1野菜の下ごしらえ

じゃがいもは皮をむいて4等分にし、水に10分ほどさらして水気を拭く。にんじんは皮をむいて小さめの一口大に切る。玉ねぎは縦半分に切り、さらに縦4等分のくし形に切る。いんげんは長さ3cmに切り、塩少々を入れた熱湯で1分ほどゆでてザルにあげる。

2しらたきの下ごしらえ

しらたきは塩適量でもんで水で洗い、鍋に入れてひたひたの水を加えて中火にかけ、煮立ってきたら、火を少し弱めて5分ほどゆでてザルにあげ、 粗熱が取れたら、食べやすい長さに切る。

3炒める

鍋にサラダ油を入れ、火にかけて鍋をならし、牛肉を入れて炒める。肉の色が変わったら、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、しらたきを加えて炒め合わせる。

4ケチャップを加え煮る

全体に油が回ったら酒をふり、水を注ぐ。煮立ってきたら、味醂、砂糖、ケチャップを加えて混ぜ、蓋をして弱火で8分ほど煮る。

5醤油といんげんを加え、仕上げる

醤油を加えて混ぜ、蓋をして弱火で 8~10分煮、いんげんを加えてひと煮して器に盛る。

醤油といんげんを加え、仕上げる
味醂と砂糖とともにケチャップを加えた煮汁で具材を煮込み、じわじわと旨味をしみ込ませていきます。
完成
ケチャップの減塩効果はもっと利用したいところ。塩や醤油に比べると塩分は少ないけれど旨味成分が豊富だから、塩分控えめでも味に物足りなさを感じることはありません。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

この記事は「技あり!dancyuケチャップ」に掲載したものです。

技あり!dancyu「ケチャップ」
技あり!dancyu「ケチャップ」
A4変型判(80頁)
2018年5月28日発売/880円(税込み)

文:中村裕子 写真:野口健志

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。