シェフの指導の下ビデオ会議で料理をつくる おうちで"みやぎ"フェアに37人が参集

シェフの指導の下ビデオ会議で料理をつくる おうちで"みやぎ"フェアに37人が参集

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新型コロナウイルスが飲食店と食材生産者を苦しめている。こうした状況を変えようと、宮城県は県内の生産者と県産食材を使う飲食店の両方を応援する「おうちで“みやぎ”フェア」を3回にわたり開催した。旬の宮城県食材を取り寄せ、それを使った料理をビデオ会議システムを使ってシェフが教え、みんなでつくって食べる。このイベントに全国の食いしん坊37人が参加した。

やっぱり焼肉には白いご飯が欲しくなる

イベント1回目は仙台牛を使った焼肉編。仙台牛は、全国で唯一、肉質等級が最高ランクの「5」に格付けされなければ名乗れない宮城県の黒毛和種ブランドである。そんな高級牛を“あえて”家庭のホットプレートで手軽に、そしておいしく焼く。緊急事態宣言下の常ならぬ楽しみ方を教えたのは、仙台牛を提供する「焼肉 黒田 渋谷円山町店」の加納遼平店長だ。

加納店長
「仙台牛のおいしさは群を抜きますね」と、加納店長。

5月17日の昼下がり。お客のいない店内でカメラに向かって加納店長が話しかける。「市販の焼肉のたれでもいいですが、今日は特製オニオンだれをつくってみましょう」。カメラが玉ねぎをすり下ろす手元をアップで映す。その動画を見つめるのは、ビデオ会議システムZoomで結ばれた東京、神奈川、大阪、熊本などに住む肉好きの面々12人だ。

仙台牛肉とオニオンだれ
カルビ、サーロイン、肩ロース、モモの4つの部位を焼く。「オニオンだれ」が、仙台牛の甘味をいっそう引き立てる。

「お酒と味醂を煮詰める時間はどれくらいですか」と参加者から質問が届く。「アルコール分をとばすのが目的ですから、沸いてから1分くらいすれば大丈夫ですよ」と加納店長が答える。わからないことはその場で訊くことができ、すぐに答えが返ってくる。双方向のビデオ会議システムならではだ。

ほどなくオニオンだれが完成していよいよ焼きに入る。その前に参加者には乾杯用のお酒を用意してもらう。「仙台牛にはどんなお酒が合いますか」の質問に「店ではハイボールやレモンサワーを注文される方が多いですね。脂がしっかりのった仙台牛なので、炭酸系は合います」「ビールは?」「もちろん、バッチリです」。みんな飲む気満々の様子だ。

まずは特選カルビから焼く。「カルビから始めると、肉からおいしい脂が溶け出して、その後の肉が焼きやすくなりますよ」。加納店長の焼き加減を参考に、参加者も次々と焼き始めた。「では皆さん、仙台牛に乾杯!」。宴がスタートするとすぐに、参加者から「旨い!」という喜びの声が上がった。

その後、サーロイン、ロース、モモと加納店長のアドバイスに沿って焼いていく。参加者の中には、お酒からご飯にスイッチする人も出てきた。やっぱり、焼肉に白いご飯は欠かせない。1時間半のイベントは楽しい雰囲気に包まれながら終了した。

魚介にぴったりのサルピコンに「これはプロの味だ!」

5月23日に開催した第2弾は同じく12人が参加したイタリアン編。世界三大漁場のひとつ、宮城県の三陸沖で獲れた鮮魚を、CAS(Cells Alive System)と呼ばれる先進技術で凍結加工した魚介セットを料理した。

料理を教えるのは、東北産の食材を使ったイタリア料理が人気の「ALMA」の佐藤正光シェフ。宮城県気仙沼市出身で宮城の食材を知り尽くす佐藤シェフは、「おいしい宮城の食材をもっとおいしく」という意気込みをメニューで示した。

野菜とサルピコンソース
宮城県はパプリカの生産量日本一。新鮮な野菜で、魚介と相性のいいサルピコンソース(右)をつくる。

1品目は、「宮城産サバとタコカルパッチョサルピコンソース」。フードプロセッサーを持っている参加者は、さいの目に切った野菜を使うサルピコンソースをさっさと仕上げたが、包丁とまな板で律儀に野菜を刻んだ参加者は大忙し。「慌てなくていいですよ。ゆっくりいきましょう」と佐藤シェフは画面の向こうの参加者に語りかける。

Zoom画面
シェフの調理を動画で伝え、参加者からの質問には音声で答えながら、イベントは進行した。

2品目は「宮城産ホヤとホタテのアルマ特製ハーブバター焼き」。ホヤを初めて料理する参加者もいて、「ホヤを焼くのですか?」という驚きの声が上がる。「鮮度のいいホヤなので、そのまま食べてももちろんおいしいのですが、熱を加えることによって旨味がさらに増します。おすすめですよ」と佐藤シェフは自信満々だ。

宮城産サバ(左)とタコ(右)のカルパッチョサルピコンソース
宮城産サバ(左)とタコ(右)のカルパッチョサルピコンソース
宮城産ホヤ(左)とホタテ(右)のアルマ特製ハーブバター焼き
宮城産ホヤ(左)とホタテ(右)のアルマ特製ハーブバター焼き

1時間ほどかけて料理が完成。自分でつくった料理を口にして「旨いなあ。魚の鮮度が良くて、それに合わせるソースもすごい。これはプロに教えてもらわないと絶対に出せない味ですね」と参加者の一人が唸る。

別の参加者からは「ホヤって、刺身のイメージしかなかったのですが、こんなにおいしく料理できるんですね。ほかにも料理の方法はありますか」と質問が飛ぶ。「オリーブオイルでアヒージョにしてもいいですし、炊き込みご飯やフライにしてもおいしいですよ」という佐藤シェフの答えに「今度試してみます」とうれしそうに応じる参加者。
第2弾は、宮城県産食材を新しい調理法で学ぶ場となった。

佐藤正光シェフ
「初めてのZoomイベントなので緊張しますね」とALMAの佐藤正光シェフ。宮城県のおいしい食材とその調理法が彼の頭の中にぎっしり詰まっている。

家庭料理をランクアップさせる原木椎茸

続く5月24日に開催した第3弾の参加者は13人。宮城県北部に位置する涌谷町の「わくや産直センター黄金の郷」から送った「野菜セット」を料理した。涌谷町は稲作とともに露地野菜の栽培が盛ん。地元農家が朝採れの農作物を持ち寄る直売所から直送した野菜は新鮮そのものだ。

教えるのは、人気和食店「食幹」などを運営するディスカバリーの佐藤幹シェフ。佐藤シェフが現在、オープンキッチンに立つ和食の「eat 麻布十番」から調理指導した。

料理材料
イベント第3弾の料理材料。旨味の強い宮城の原木椎茸には、贅沢に仙台牛の挽き肉を合わせた。

1品目は「宮城県産春野菜の和えもの」。和食の技法をベースにアレンジを加えたカジュアル和食を得意とする佐藤シェフらしく、春キャベツと新玉ねぎと桜海老を組み合わせたナムル風の和え物だ。
2品目は「原木椎茸のメンチカツ」。佐藤シェフは贅沢に仙台牛の挽き肉を使った。「旨味の強い宮城の原木椎茸なら、仙台牛のおいしさをしっかり受け止めてくれますから」。

佐藤幹シェフ
佐藤幹シェフは今年1月、宮城県の食材生産地を視察。魚介とともに野菜のおいしさを再認識したという。「野菜本来の味がしっかり伝わってきます」

日頃、あまり揚げ物をしないという参加者が、油から引き出すタイミングを質問する。佐藤シェフは自分の手元を映し、「揚がってくると、油のパチパチとはねる音が高くなっていきます。泡もこんな感じでだんだん小さくなってきます。これくらいになれば、衣はきれいなきつね色で中までしっかり熱が入っています」と説明する。

「宮城県産春野菜の和えもの」
「宮城県産春野菜の和えもの」(左)は、桜エビをごま油で炒めて香りを出すのがポイント。「原木椎茸のメンチカツ」(右)は合い挽き肉で作ってもおいしい。

参加者の盛りつけた料理を画面で確認した佐藤シェフは「素晴らしい。皆さん、すごくきれいに揚がっていますね」と激賞しながら、宮城の秋保ワイナリーのピノノワールで乾杯の音頭を取る。参加者からは「椎茸がおいしい。家庭料理のメンチカツがランクアップしました」「この日のために宮城の日本酒を用意しました」という声が。
3回のイベントでは、プロと一緒に料理をつくる楽しさと宮城県産食材の懐の深さを実感してもらえたようだ。

今回のイベントで使用した食材セットは、6月8日より下記の通販サイトで販売を開始します。通販サイトにはイベントで紹介した料理のレシピ動画も掲載しますので、ぜひご自宅でおいしい宮城をご体験ください。

仙台牛の焼肉セット(送料・税込み10,800円)

仙台牛の焼肉セット

宮城県産魚介のセット(税込み4,000円、送料別)

宮城県産魚介のセット

宮城県産野菜のセット(送料・税込み3,000円)

宮城県産野菜のセット

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宮城県農政部食産業振興課

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この記事で紹介したお店

「焼肉 黒田 渋谷円山町店」
【住所】東京都渋谷区円山町1‐16 しぶまる館1階2階
【電話番号】03‐6455‐2600
【営業時間】ランチタイム(月~金曜)11:00~15:00、ディナータイム 17:00~翌1:00(L.O.0:00)
【定休日】なし

「ALMA」
【住所】東京都渋谷区東3‐15‐6 百百代ビル1階
【電話番号】03‐5468‐5737
【営業時間】月~金曜は18:00~翌1:00(L.O.0:00)、土曜は16:00~翌1:00(L.O.0:00)、日曜は16:00~23:00(L.O.22:00)
【定休日】不定休

「eat 麻布十番」
【住所】東京都港区麻布十番1‐6‐3 テラス麻布十番1階
【電話番号】03‐6804‐2233
【営業時間】月~金曜は17:30~23:00(L.O.22:00)、土曜、日曜、祝日は17:30~22:00(L.O.21:00)
【定休日】なし

※お店のデータは通常営業時のものです。時節柄、変更されている可能性があります。お出かけ前にご確認ください。

文:鈴木桂水 写真:川田雅宏

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