東京のシェフが美食福井食材を使ったスペシャルフェアを11月に開催

東京のシェフが美食福井食材を使ったスペシャルフェアを11月に開催

11月1日から1ヶ月、88店舗でスペシャルメニューを提供
  • Sponsored by 福井県

西側は日本海、東側は標高1,000m級の山稜が連なり、名水と呼ばれる水源も豊富な福井県。山、海、里の幸がバランスよく揃うこの地の食材を駆使し、首都圏に店を構える名料理人たちが考案したメニューを提供する「美食福井フェアin首都圏」が11月より1ヶ月間開催される。フェア直前、10店の料理人たちが現地へ足を運び、食材視察ツアーを決行した。

福井県の美味なる食材を巡る

ツアーに参加した皆さん

秋口の2日間で、福井県内8ヶ所の産地をたずねるツアーに参加したのはこの方々だ。写真左から、和食店「酒井商会」の店主・酒井英彰さん、和食店「曙橋 かず」の店主・松尾和也さん、「蕎麦 おさめ」の店主・納剣児さん、フレンチ「Ciotat(シオタ)」の店主・廣田駿さん、ビストロ「Ata(アタ)」の店主・掛川哲司さん、和食店「空花」の店主・脇元かな子さん、イタリアン「TXOKO(チョコ)」の店主・関口晴朗さん、和食店「iro(イロ)」の料理長・中込亮介さん、創作料理店「nou(ノウ)」の総括マネージャー・烏帽子徹さん、フレンチ「ACiD brianza(アシッド ブリアンツァ)」のシェフ・児玉智也さん。

敦賀湾の養殖場を皮切りに、敦賀市の鮮魚店、鯖江市の伝統野菜である吉川ナスの生産者、また地酒の酒販店などを巡りながら、一同、持ち前の好奇心で生産者と対話し、真剣に試食し、福井の味を全身に刻み込む充実のツアーとなった。

敦賀真鯛、若狭まはた、若狭ふぐの養殖場

敦賀真鯛、若狭まはた、若狭ふぐの養殖場

シェフたちが向かったのは、若狭湾の支湾である敦賀湾。海上の養殖場を視察するために、敦賀市海水養魚協会の理事を務める中村英樹さんの船に乗り込んだ。

「日本海はどこも荒波というイメージを持たれがちですが、敦賀湾は入り江の多いリアス式海岸。奥行きが深く、波は穏やか。さらに、海に迫る山々からミネラルが流れ込むという、養殖するにはうってつけの地形なんですよ」

中村さんの説明を聞きながら、シェフたちはぐるりと周囲を見渡した。この風土あってこそ生まれる良質な食材。敦賀の高級トラフグ“若狭ふぐ”、カニ殻配合のエサで養殖する“敦賀真鯛”、天然魚よりも脂のノリを高めたマハタ“若狭まはた”の養殖現場をじっくり見学した。

最新技術で貯蔵するとみつ金時

最新技術で貯蔵するとみつ金時

さつまいも“とみつ金時”の産地、あわら市富津地区。そこは、日本海に面する丘の上にあった。地元農家の牽引役でもある吉村智和さんを訪れたシェフたちが見入ったのは、大きな貯蔵庫だ。
「収穫したさつまいもの温度と湿度を綿密に管理しながら保存するキュアリング貯蔵を行うことで、いもの傷口にコルク層が形成され、傷が癒えます。長期間保存でき、さらにいもの糖化が進んで甘みが増す。一石二鳥の技術です」と吉村さん。

やや赤土を含む山砂の畑で育ったとみつ金時は、しっとりホクホクとした食感が特徴。シェフたちは焼きいもを試食しながら、濃密かつ上品な甘みに顔をほころばせた。畑を吹き抜ける潮風にも癒やされたようだ。

名水の町のふくいサーモン

名水の町のふくいサーモン

バスで山道を登って辿り着いたのは、自然豊かな山奥にある鮭の陸上養殖場である。名水100選に選ばれた清流の水をかけ流しにしながら、大事に育てられるトラウトサーモン。シェフたちは、その徹底管理された最新設備を見学し、養殖技術に情熱を傾ける人々の話に聞き入った。

さらに、淡水養殖場で稚魚を1年間育てた後に海で養殖する「ふくいサーモン」、完全陸上養殖の「ふくい名水サーモン」を熱心に試食。異口同音に「サーモン特有のくさみがない」と感嘆し、もっちりとした肉質、清らかな余韻に唸った。

美食福井の食材を味わう大試食会

福井の食材
試食会

実際に現場を訪れた8つの産地以外にも、福井の美味なる食材は盛りだくさん!若狭牛を含む肉類、野菜、在来種の蕎麦などの生産者が一堂に会し、視察ツアーを締めくくる試食会が行われた。

若狭湾で獲れ、500g以上、姿形の美しい魚体を選りすぐったぐじ(甘鯛)“若狭ぐじ”の繊細な身質。清流・九頭竜水系の豊かな水で菌床栽培された“九頭竜まいたけ”の香り高い旨味。福井県のブランド地鶏“福地鶏”の、歯応えある鶏肉と、卵の濃い旨み……。多彩な味に触れ、シェフたちは福井の食材を風土ごと料理に落とし込むメニューのヒントを得たようだった。

11月1日(金)より一ヶ月間のフェアが始まる!

ツアーに参加した10人のレストランで、11月1日から30日まで行われる「美食福井フェアin 首都圏」。今回のフェアは、福井県で「美食福井」と位置付けている代表的なプレミアム食材24品目のうち、いずれかを使って考案したメニューを提供するというスペシャル企画だ。福井の風土を肌で感じながら産地を巡ったシェフたちはどの食材に響き、どんな料理を編み出したのか。4店のレストランを抜粋して料理をご紹介。

なお、詳しくは後述するが、フェアメニューを注文された方に抽選で越前がになどが当たるプレゼントキャンペーンも併せて実施するので、お楽しみに!

「Ata(アタ)」は“甘鯛のコロッケ”

甘鯛のコロッケ

繊細な身を持つ若狭ぐじ(甘鯛)を、まさかのコロッケに。「和食では、甘鯛をうろこごと焼いて松の樹の表面に見立てる松傘焼きがありますよね。それをイメージし、パン粉の衣を松傘に見立てました」とオーナーの掛川さんは軽やかに笑う。

具材のひとつとして、香りのよい九頭竜まいたけも使用。刻んでソテーにしたまいたけのデュクセルと生の海老を、若狭ぐじの身で包み、衣をつけて揚げるのだ。コロッケに欠かせないじゃがいもは、「若狭ぐじの香りの純度を高めたいのでコロッケには入れず、ピュレにして皿に敷きます」といった演出も心憎い。

オリーブオイル入りのなめらかなじゃがいものピュレ、濃厚なアメリケーヌソースで味わうコロッケは、じつに贅沢。衣に包まれ、蒸されるように火の入った若狭ぐじのふわっふわな食感に思わずため息がこぼれる。「若狭ぐじは水分が多く緻密ではかない食感と、やわらかな香りが醍醐味ですからね」と掛川さん。まさに、若狭ぐじのポテンシャルをフレンチの技法で引き出した一皿をぜひ味わってほしい。

掛川哲司さん

「Ata(アタ)」のオーナー・掛川哲司さん

箱根「オーベルジュ オー・ミラドー」、青山「NARISAWA」などで修行し、独立。2013年に「Ata」開店。続けて恵比寿に「グッドラックカリー」、日比谷「Varmen」、広尾「au deco」などオープン。アタではブイヤベースをはじめ、魚介メニューを多く掲げる。新潟「カーブドッチ」のワインも豊富に揃える。

Ata
【住所】東京都渋谷区猿楽町2‐5
【電話番号】03‐6809‐0965
【営業時間】17:00~26:00(L.O.)
【定休日】日曜
【アクセス】JRほか東京メトロ「渋谷駅」より8分

「酒井商会」は“炙りトラフグと菊花のおろし和え”

炙りトラフグと菊花のおろし和え

店主・酒井さんがフェアメニューに使う食材として選んだのは、旬を迎えた若狭ふぐだ。
水質に恵まれた海域で育つトラフグは身の締まりがあり、「歯を押し返すような食感、噛んだときの淡い旨みがあります」という。

その魅力を引き出すため、和食割烹らしいさっぱりとした和え物に。炙ったふぐの身、湯引きしたてっぴに、菊花を合わせて旬を重ねた一品である。菊花のやわらかな香りが、ふぐの淡くも芯のある味わいを引き立て、爽やかな自家製ポン酢がふぐの風味を底上げする。たまらず酒を飲みたくなる小鉢である。

これまで日本各地の酒蔵や生産者を巡ってきた酒井さんが、唯一未踏の地であった福井県。「今回、初めて福井県を訪れましたが、海と山が近く、食材も酒蔵も豊富。まだまだいい食材が眠っていそうで可能性を感じました」と語る。
フェア期間中、若狭ふぐはアラも利用し、雑炊にして登場するそう。こちらも見逃せません!

酒井英彰さん

「酒井商会」の店主・酒井英彰さん

大学卒業後、オーストラリア・メルボルン近郊のレストランにて料理人人生をスタートする。帰国後、「並木橋なかむら」等で修業を積み、独立。2018年、自店「酒井商会」をオープン。選りすぐった食材で丹念に仕上げた料理をアラカルトで提供する。20年、恵比寿に「創和堂」、23年、酒井商会の上階に「SHIZEN」を開店。

酒井商会
【住所】東京都渋谷区渋谷3‐6‐18 荻津ビル2階
【電話番号】050-1807-6914
【営業時間】17:00~21:30(L.O.)
【定休日】日曜、不定休あり
【アクセス】JRほか東京メトロ「渋谷駅」より5分

「Ciotat(シオタ)」は“仔羊肉と吉川ナスのクレピネット”と“吉川ナスのタジン”

仔羊肉と吉川ナスのクレピネット
吉川ナスのタジン

ナス好きの廣田シェフが編み出したのは、福井県鯖江市の伝統野菜"吉川ナス"を味わう2品。どちらも、ナスと相性抜群の羊肉と構成した重層的なメニューである。

ひとつは、輪切りにした吉川ナスで骨付き仔羊肉とタプナードを包み込み、網脂を巻きつけたクレピネット。こんがりとローストしたうえで、じゃがいものグラタンにのせた姿は圧巻!もう一品は、サフランやクミンを効かせた羊肉の煮込みに、ソテーした吉川ナスをたっぷり加えたタジン。レモンとトマトのコンフィの酸味や旨味まで渾然一体となった、どこか異国情緒漂う料理である。

「吉川ナスは生でも味がよく、引き締まった肉質。理想的な食材です」。火入れを繰り返してもなお、存在感を示してくれると廣田シェフはいう。その言葉どおり、羊肉の甘やかな脂を吸い込んだ吉川ナスの存在感は絶大。さらに、廣田シェフらしい、多彩な素材を巧みに折り重ねた料理は豊かな香りに満ち、食欲が突き動かされる。

フェア期間中は、1日につき1品を提供。どちらが登場するかは来店してからのお楽しみ。

廣田駿さん

「Ciotat(シオタ)」のオーナー・廣田駿さん

辻調理理師専門学校フランス校を卒業後、「ベージュ・東京」へ。再度渡仏し、プロヴァンス地方の三ツ星「オストー・ド・ボーマニエール」で経験を積む。帰国後、「シグネチャー」、伊勢丹「ル サロン ジャック・ボリー」、「シンシア」などを経て、2022年に独立。前菜2品、魚、肉料理、デザートというシンプルかつ盛りのよい5品構成で、クラシカルかつモダンな料理を楽しませてくれる。

Ciotat
【住所】東京都文京区音羽1‐22‐18 東急ドエルアルス音羽2
【電話番号】080‐3073‐0179
【営業時間】18:30~24:00
【定休日】不定休
【アクセス】東京メトロ「江戸川橋駅」より5分

「TXOKO(チョコ)」は“福地鶏と九頭竜まいたけのトルテリーニ・イン・ブロード”

福地鶏と九頭竜まいたけのトルテリーニ・イン・ブロード

トルテリーニとは詰め物をするパスタ料理のこと。フィリングには、なめらかなミンチ状にした鶏もも肉を。パスタ生地には、福地鶏の卵を混ぜて。そのトルテリーニを取り巻くのは、コンソメとフランだ。コンソメは、福地鶏のガラを中華の技法で蒸してだしを取り、清らかな味わいに。福地鶏三昧の一皿に仕上げた。

洋風茶碗蒸しともいえるフランは、福地鶏の卵、コンソメ、素焼きした九頭竜まいたけをペースト状にしてこれまたなめらかに蒸しあげた。これらを積み重ね、素焼きした九頭竜まいたけを添えたひと品は、うっとりする芳しい香りに満ち、素材の滋味に溢れかえっている。

「生産者の方から、福地鶏は産卵を終えた鶏を食肉にするという話を伺い、時代に合った鶏肉だという印象を持ちました。食べてみれば、噛み応えがあり、味が濃い。卵も旨味がある。香りのいい九頭竜まいたけと合わせたら、秋を感じるメニューになると閃いたんです」と関口さん。

コースの前菜の一品として登場。全力で素材の魅力を引き出す関口さんの渾身作を、じっくりと堪能したい。

「TXOKO(チョコ)」のオーナーシェフ・関口晴朗さん

25歳でイタリアへ渡り腕を磨き、スペイン・バスクの名店「ムガリッツ」でも修業を積む。帰国後、「リストランテ・ヒロ」に長年在籍し、青山本店の料理長を務める。2018年に独立し、江戸川橋の閑静な住宅街に念願の自店「TXOKO」をオープン。季節の素材の持ち味を生かしたおまかせコースを提供する。

TXOKO
【住所】東京都文京区水道2‐19‐14
【電話番号】03‐6801‐6921
【営業時間】17:30~19:30(L.O.)
【定休日】不定休
【アクセス】東京メトロ「江戸川橋駅」より10分

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おいしさ実感!福井の美食フェア 2024年11月

お問い合わせ情報お問い合わせ情報

フェアについて 美食福井フェア事務局 bishokufukui@president.co.jp
美食福井食材について 県流通販売課 0776‐20‐0421

美食福井 公式サイト

文:鈴川涼香 写真:三木匡宏(ツアー写真)、海老原俊之(「酒井商会」、「Ciotat」、「TXOKO」)、富貴塚悠太(「Ata」)

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