果物の砂糖煮であるコンフィチュール。濃厚な甘味の中にアクセントとして香辛料を使うのも特徴の一つです。パンに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたり、肉料理のソースとしてアレンジするのもお薦めです!
食感を変えるため果物は二度に分けて加える。皮のほろ苦さとスパイシーさがアクセント。
グレープフルーツ | 正味2kg(ルビー(約8個)) |
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グレープフルーツの皮 | 170g |
グラニュー糖 | 700g |
ジャム用のペクチン | 25g(市販) |
ピンクペッパー | 大さじ1 |
グレープフルーツは、白い部分が残らないように包丁で厚めに皮をむく。薄皮と果肉の間に包丁を入れ、一房ずつ果肉を取り出してボウルに入れる。果肉を取り除いた薄皮は、手でぎゅっと握って果汁を搾り入れる。むいた皮は、長さ5~6cmの細切りにする。200gのグラニュー糖とペクチンを泡立て器で混ぜ合わせておく。
鍋に①の皮とたっぷりの水を入れ、中火で沸騰させて2~3分煮る。ザルにこぼし、皮を軽く水洗いする。これをもう一度繰り返す。こうすることで、えぐみと苦味が和らぐ。
鍋に、①のグレープフルーツと果汁の半分と、残りの500gのグラニュー糖、②の皮を入れて強火にかける。アクを取りながら、鍋底が焦げつかないように絶えずヘラで混ぜ、10分煮詰める。
さらに①のペクチンと混ぜ合わせたグラニュー糖を加える。ダマになりやすいので、全体を泡立て器で、しっかりかき混ぜること。
全体にとろみがついてヘラで鍋底をこすってザラッとした状態になればOK。③の残りのグレープフルーツと果汁を加え、ヘラで混ぜながら強火で約15分、トロトロの状態になるまで煮る。仕上げにピンクペッパーを加え、ひと煮立ちさせたら火を止める。
15歳で池袋「ルノートル」を皮切りに日本、パリの名店を経て2003年に東京・自由が丘に「パリセヴェイユ」をオープン。昨年はフランス・ヴェルサイユに「オー・シャン・デュ・コック」を開き、多忙な日々を過す。
文:村山なおこ 写真:馬場敬子
※この記事の内容はdancyu2014年10月号に掲載したものです。