坂田阿希子さんの「洋食店のサンドイッチ」
たっぷり入ったピクルスがアクセント"タルタル卵サンド"

たっぷり入ったピクルスがアクセント"タルタル卵サンド"

ピクルスをたっぷり入れた卵フィリングをふんわり食パンでサンドした、卵サンドの決定版。おいしさの秘密はゆで卵の黄身と白身の扱い方にあり。そこさえマスターすれば、ワンランク上のおいしさになる。料理研究家で、代官山の洋食店のオーナーシェフでもある坂田阿希子さんに、本格的な洋食店のサンドイッチを教わりました。

“タルタル卵サンド”のつくり方

タルタル卵をパンの耳のところまで塗ってから耳を切り落とすと、どこを食べてもおいしい。これがサンドイッチの基本。

おいしさのコツ!
ゆで卵の白身をみじん切りにして水分をきっちり絞ると時間が経っても水っぽくならず、味もぼやけず、おいしいタルタル卵になる。黄身は包丁で刻むよりスプーンの背でつぶしたほうがおいしい。

坂田サンドの基本

サンドイッチに使うからしは、イギリスではマスタードの代名詞にもなっている「コールマンズ」がベスト。フレンチマスタードとは違い、日本のからしのようなタイプのマスタード。鼻に抜けるツンとした辛味とコクが特徴。代用として和がらしでもいい。

コールマンズ

材料材料 (2人分)

食パン白・黒各4枚(12枚切り)
ゆで卵4個
きゅうりのピクルス4本
少々
胡椒少々
マヨネーズ大さじ6
ウスターソース少々
からしバター大さじ4(*)
パセリ適量

*バター50gに対し、からし小さじ2の割合

1ゆで卵を黄身と白身に分ける

ゆで卵は半分に切って白身と黄身に分ける。白身は細かいみじん切りにし、キッチンペーパーで包んでゆっくりと絞り、余分な水分を抜く。

ゆで卵を黄身と白身に分ける

2黄身をつぶす

黄身はボウルに入れ、スプーンの背などでつぶして細かくする。

黄身をつぶす

3ピクルスを加える

ピクルスをみじん切りにして水気を絞り、2のボウルに入れ、1の白身も入れる。

ピクルスを加える

4調味料を入れて混ぜる

塩、胡椒、マヨネーズ、ソースを加えてよく混ぜる。

調味料を入れて混ぜる

5パンにのせる

パンの片面にからしバターを塗り、2枚一組にする。1枚に4 をのせて広げて平らにならし、もう1枚でサンドする。

パンにのせる

6仕上げ

手で押さえてなじませ、ラップに包んで冷蔵庫で10分ほど置く。耳を切り落としてから切り分け、パセリを添える。食パン(黒)でも同様につくる。

仕上げ
完成

教える人

坂田阿希子 料理研究家

坂田阿希子 料理研究家

フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、昨秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。

※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ トーストとサンドイッチ」に掲載したものです。

dancyu定番シリーズ トーストとサンドイッチ
dancyu定番シリーズ トーストとサンドイッチ
A4変型判(120頁)
2022年11月30日発売 880円(税込み)

文:松原京子 写真:木村 拓

松原 京子

松原 京子 (フードエディター&ライター)

食をメインとした雑誌や料理の書籍などで企画・編集・執筆を手がける。この業界に入って早うん十年、やれ試食だ試作だ、新しい店ができたんだって、この店の味は残さなきゃ、と外食を続けているうちに体重が増え続け、20代の頃の倍の重さに!(本当に倍の数字です)。一口じゃおいしさなんてわからない、全部食べてこそ真意がわかると思っている。家では真っ当な調味料と安全な食材でつくるシンプルな料理を心がける。