あっさりとした食べ心地の「香港的」焼きそば
カリカリの香ばしさを楽しむ"肉味噌とザーサイの焼きそば"
カリカリの香ばしさを楽しむ"肉味噌とザーサイの焼きそば"
醤油味の肉味噌、ザーサイ、薬味をのせた、みんなの好きなカリカリ焼きそば。パンチを出したいときは豆板醤で辛味を加えても。喉ごしがよく、食材との相性も選ばない「香港的」焼きそばを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
“肉味噌とザーサイの焼きそば”のつくり方
肉味噌に合わせてほかの具材もみじん切りにすると、麺とよくからむ。肉味噌は多めにつくって冷蔵庫に入れておくと便利。
- おいしさのコツ！
- 太めの中華蒸し麺には豚挽き肉と甜麺醤の肉味噌が合うが、極細の香港麺に合わせるなら、鶏挽き肉と醤油の肉味噌がお薦め。ザーサイは味と食感のアクセントになるから必須。
香港麺の下ごしらえ
ゆでた麺を具材と一緒に油で炒めて仕上げるタイプの焼きそば。香港麺は細いので、組み合わせる具も細切りやみじん切りにすると麺とよくからんで美味。味つけも軽めにするとバランスがとれる。
香港の乾麺で、卵麺（全蛋麵）と海老麺（蝦子麺。海老の卵が練り込まれた麺）がある。卵麺はシンプルな味、海老麺はほんのり海老の風味が効いている。どちらも歯切れのよい極細麺で、あっさりした食べ心地。ゆでて汁そばにしたり、和えそばや焼きそばに使う。好みで使うといい。
1.鍋にたっぷりの湯を沸かして香港麺3玉を入れ、30秒ほどしたら箸で麺をほぐすようにしながら3分ほどゆでる。
2.ザルにあげてしっかりと湯をきり、キッチンバサミで食べやすい長さに切る。
3.ボウルに移し、胡麻油大さじ1をまぶして麺同士がくっつかないようにする。
4.塩小さじ1／4をふって全体に混ぜる。これで2人分の麺の下ごしらえが完了。
材料 (2人分)
| 卵麺 | 3玉分（下ごしらえしたもの） |
|---|---|
| ★ 肉味噌 | |
| ・ 鶏挽き肉 | 150g |
| ・ 長ねぎ | 大さじ4（みじん切り） |
| ・ 植物油 | 大さじ1/2 |
| ・ 酒 | 大さじ2 |
| ・ 砂糖 | 大さじ1 |
| ・ 醤油 | 大さじ1と1/2 |
| ・ 生姜 | 小さじ1（すりおろす） |
| ザーサイ | 30g（みじん切り） |
| 生姜 | 大さじ1（みじん切り） |
| 長ねぎ | 1/2本分（みじん切り） |
| 香菜 | 適量（ざく切り） |
| 白煎り胡麻 | 適量 |
| 豆板醤 | 適宜 |
1麺をフライパンに広げる
下ごしらえした香港麺3玉分を用意。フライパンに植物油大さじ1を熱し、麺の半量（1人分）を広げて入れる。
2押さえながら焼く
フライ返しなどで押さえながら、強めの中火で4～5分焼く。
3油を調整する
油が足りないようならフライパンの縁あたりから適宜足し、カリカリになるまで焼く。
4反対側も焼く
鍋の蓋を使って裏返し、カリカリに焼き上げる。残りの麺も同様にして焼く。
5肉味噌をつくる
フライパンに植物油を熱して挽き肉を中火で炒め、ねぎを加えてさらに炒め、酒をふる。
挽き肉をほぐしながら炒め、ねぎを加えて炒め合わせる。ねぎは香りを出すようにする。
6煮詰める
水1/2カップを加え、煮立ってきたら、砂糖、醤油、生姜を加えて混ぜ、蓋をして弱火で10分ほど汁気がなくなるまで煮詰める。
砂糖、醤油、生姜で味つけし、汁気がなくなって少しとろみがつくくらいまで煮詰める。
7仕上げ
器に焼きそばを盛り、肉味噌、ザーサイ、生姜、ねぎ、香菜を彩りよくのせ、胡麻をふり、好みで豆板醤を添える。
教える人
大庭英子 料理研究家
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ 焼きそば100レシピ」に掲載したものです。
- dancyu定番シリーズ 焼きそば100レシピ
- A4変型判（120頁）
2022年8月29日発売 880円（税込み）
取材：松原京子 写真：竹内章雄
