「Spice飯店」の豆皿スパイスつまみ
熱燗との相性が抜群!"青唐辛子羊雲吞(ラムワンタン)"

熱燗との相性が抜群!"青唐辛子羊雲吞(ラムワンタン)"

自身が大のラム好きという岡本シェフの自信作。にんにく、生姜、青唐辛子のような生スパイスとの相性よく、燗酒にもぴたりと合うラムの懐深さを実感するには、こんな点心からお試しを。スパイス料理でお酒を飲む楽しさは、一度体験したらやみつき必至。“スパイスと燗”を主軸に、ジャンルフリーの酒肴で魅了する西荻窪「スパイス飯店」店主・岡本大佑さんに、家庭でも簡単につくれる絶品おつまみを習いました。

青唐辛子羊雲吞のつくり方

皮を噛むそばからジューシーな肉汁がほとばしり、青唐辛子の辛味のパンチが後口を引き締める。ラムに苦手意識がある人にこそ薦めたい、ピュアな旨味が全開。たっぷりのパクチーと一緒に頬張れば、鮮烈な味変が楽しめる。

おいしく飲むコツ
ラムの脂が溶け出すと臭みが出るため、肉の一部を冷凍させ、温度が上がらないうちに混ぜきるのがコツ。お酒はラムとスパイスとの相性がよい熟成燗がいち推し。60℃の熱燗につけた「玉川」山廃純米と悶絶の相性。

材料材料 (1人分)

ラム肉150g(もも、ロースなど)
A
・ 塩2g
・ 醤油小さじ1/2(*)
・ オイスターソース4g
・ 紹興酒小さじ1
B
・ 青唐辛子7 本分(種を取って輪切り)
・ にんにく1/2片分(みじん切り)
・ 生姜1/2片分(みじん切り)
・ 長ねぎ25g(みじん切り)
・ 片栗粉小さじ1/2
ワンタンの皮12枚
パクチー適量
醤油適量
黒酢適量

*あれば中国醤油がベター。なければ濃口醤油でOK。

1肉をミンチにする

ラムは細く切り、さらに縦横に包丁を動かしながら粗目のミンチ状にたたく。1/3量を取り分け、冷凍庫に30分ほど入れて凍らせる。ジンギスカン用に売っている薄切り肉からたたいても。

肉をミンチにする

2餡をつくる

ボウルに1 、Aを入れ、粘りが出るまで手で十分に練り混ぜる。もったりとしたまとまりが出てきたら、Bを加え、さっくりと混ぜ合わせる。このまま一晩冷蔵庫でねかせると味がなじんでおいしくなるが、時間がなければ、そのまま包んでもOK。

餡をつくる

3包む

ワンタンの皮に2をのせ、端を2mmほどずらして2つに折る。折り目を下にして持ち、餡を中央に寄せて空気を抜き、皮の左下に水少々(材料外)をつけて、右下を内側に巻き込み、水をつけた部分に重ねて留める。平らな面にのせて餡を落ち着かせると、形が安定する。

包む
包む

4ゆでる

鍋に熱湯(材料外)を沸かし、3を入れて2分ほどゆでる。沈んでいたワンタンが浮き上がってくればゆで上がりのサイン。

5仕上げ

4を器に盛り、パクチーをたっぷり添え、同量の醤油と黒酢をかけて食べる。好みでココナッツパウダーをふっても美味。

完成

教える人

岡本大佑「スパイス飯店」店主

岡本大佑「Spice飯店」店主

おかもと・だいすけ アジア旅行でスパイスに開眼し、東京・富ヶ谷にあるスパイス酒場「酒坊主」や、学芸大学にあるイタリアン「レインカラー」で修業。2019年に西荻窪にスパイスを使ったつまみと、燗酒やナチュラルワインを出す「Spice飯店」を開店。

外観
「西荻窪駅」の南口から出て、まっすぐ住宅街を進むと現れる、スパイスの看板が目印。2019年2月開店。
店内
全11席(カウンター7席)。カード可。禁煙。平均予算5,000円~。ビール600円~、日本酒は800円~、グラスワイン800円~、ボトルワイン3,500円~。日本酒は燗に向くどっしり系、ワインはナチュラルワイン中心。

店舗情報店舗情報

Spice飯店
  • 【住所】東京都杉並区西荻南2‐19‐5
  • 【電話番号】03‐4400‐7785
  • 【営業時間】17:00~23:00(閉店)、土日祝は15:00~22:00(閉店)
  • 【定休日】火曜ほか不定休あり
  • 【アクセス】JR「西荻窪駅」から5分

文:堀越典子 撮影:竹之内祐幸

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。