大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
柚子が爽やかに香る"いなり寿司"

柚子が爽やかに香る"いなり寿司"

酢飯にゆずを混ぜ込んだ、爽やかな仕上がりの基本のいなり寿司のつくり方です。シンプルで、飽きのこない味わいの一品です。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

”いなり寿司”のつくり方

米俵をイメージして、俵型につくることが多いいなり寿司。おいなりさんはその愛称。ご飯ににんじんや椎茸を入れるレシピも多々ありますが、まずは胡麻に柚子の香りを添えてシンプルに。

材料材料 (16個)

油揚げ8枚
★ 油揚げの煮汁
・ だし汁2と1/2カップ
・ 酒大さじ3
・ 味醂大さじ3
・ 砂糖大さじ3
・ 醤油大さじ3
★ 寿司飯
・ 米2合
・ 水適量(炊飯器の目盛りまで)
[寿司酢]
・ 酢1/3カップ
・ 砂糖大さじ2
・ 塩小さじ1/2
・ 柚子の表皮1/2個分(せん切り)
・ 白煎り胡麻大さじ3
甘酢生姜適量

1油揚げを煮る

油揚げは長さを半分に切り、破らないように袋状にする。
熱湯に入れて再び煮立ってきたら、3分ほどゆでる。
ザルにあげ、木蓋などで押さえて水気をきる。
煮立っただし汁に調味料を加え煮、油揚げを加え落とし蓋で10~15分、その後冷ます。

2寿司飯をつくる

ご飯は普通に炊く。胡麻はキッチンペーパーの上に置き、包丁で切り、切り胡麻をつくる。
器に寿司酢の調味料を入れて混ぜ、塩を溶かす。
水で濡らして拭いた飯台に炊きたてを入れ寿司酢を木しゃもじを伝わらせふり入れる。
木しゃもじで切るようにして混ぜ、柚子の表皮、切り胡麻を加えて混ぜる。

3仕上げる

寿司飯を16等分して軽く握る。
油揚げは角も酢飯を詰めるように押し込み、口を折り込む。甘酢生姜を添える。
完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”
A4変型判(84頁)
ISBN:9784833477673
2019年02月27日発売/770円(税込)

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。