dancyuの雑誌
dancyu2月号「新しい、和のごはん」は絶賛発売中!

dancyu2月号「新しい、和のごはん」は絶賛発売中!

2018年2月号で好評を得た「料理上手になるレシピ」特集の第二弾です。今回は“新しい、和のごはん”がテーマ。“新しい、和のごはん”って、何?和食?と思う人がいると思いますが、単なる和食ではありません。和食をベースにした料理であり、家庭で日常につくるごはんでもあります。読んで楽しい、つくって美味しい一冊です!

新しい和のごはん、 どうつくる?

表紙
dancyu2019年2月号
2019年第一冊目のdancyuはレシピ特集。今年は“新しい、和のごはん”です。今食べたい、つくりたい料理が満載です。

巻頭では東西で人気の店「高太郎」と「食堂おがわ」の、和のごはんのつくり方を紹介。目玉は“神セブン”と題した、今つくりたい料理のレシピ。新しいアイデアや食材の組み合わせ、定番料理の美味しさ再発見など、バラエティーに富んだ料理を取り上げました。

ほかにも、だしの話、辻留の肉料理、江戸の味、料理の基礎が学べる“dancyu料理予備校”、レシピ特集特別企画“牛肉と馬鈴薯”では、作家・松田青子さんの短編小説も掲載しています。
中表紙
中表紙

「高太郎」には、おいしい方程式がある。

「高太郎」店主の林高太郎さん。
「高太郎」店主の林高太郎さん。

目移りするほど豊富で、わかりやすくて、ワクワクが詰まっている――。それが、東京・渋谷にある予約の取れない居酒屋「高太郎」の品書きだ。店主の林高太郎さん直筆の、少し右下がりの文字を目で追うだけで、日本酒が欲しくてたまらなくなる。

ある日の「高太郎」のメニュー。
ある日の「高太郎」のメニュー。

高太郎さんが毎日したためる60品近いメニューは、誰でも理解できるよう構成されている。たとえば“蓮根と生ハムのかき揚げ”のように、使用する食材と調理法が明快だ。ここに高太郎さんの料理の「方程式」が隠れている。

料理の組み立て方を紙に書いて説明してくれた。まるで有名予備校の人気講師のような、ロジカルでわかりやすい解説だ。
料理の組み立て方を紙に書いて説明してくれた。まるで有名予備校の人気講師のような、ロジカルでわかりやすい解説だ。

高太郎さんが料理の世界に飛び込んだのは大学を卒業してから。遅いデビューだ。「料理を知るには食材を知ることが先決だと思い、旬の食材の名前を片っ端からノートに書き込みました」。円グラフを春夏秋冬に分け、それぞれの季節に野菜と魚介を記す。

次に、調理法。「和え物、煮物、焼き物、揚げ物など、基本の調理法で大枠をつくり、さらに細分化します。焼き物だったら塩焼き、白焼き、柚庵焼き。グラタンもありかな、というふうに」。無数の食材と調理法をパズルのように組み合わせ、地道に料理をつくり続けた。

しかし、これだけでは何かが足りない。そう思った高太郎さんが編み出したのが、「ずらす」というテクニック。“蓮根のかき揚げ”だけならいかにも和食だが、ここに「生ハム」を足した瞬間、冒頭のワクワクが生まれる。決して特殊な技ではない。でも、王道から一歩ずらすだけで、料理がこんなにも新しいものになるなんて!

しらすと香味野菜。王道の組み合わせを胡麻油でずらす。

高太郎さん

僕の店のメニューには、香味野菜を使った和え物がよく登場します。冬から早春にかけては春菊やせり、春を迎えたらクレソン、夏にはみょうがなど、野菜の「香り」が季節を感じさせてくれます。こうした野菜に合わせる食材が、釜あげしらす。しらす干しよりも柔らかく、しっとりしているので、香味野菜とのなじみもよく、塩や醤油を効かせなくてもしらすの持つ塩分と旨味で、味がぴたりと決まります。

芹としらす 香味和え

材料 材料 (2人分)

1株
釡あげしらす 大さじ3
胡麻油 小さじ1
白煎り胡麻 小さじ1

1 刻む

芹は葉を摘み、茎は長さ2㎝に切ってボウルに入れる。釜あげしらす、胡麻油を入れる。

ボウルに材料を入れる
ボウルに材料を入れる
胡麻油を入れる
胡麻油を入れる

2 和える

全体に油が回るようにふんわり和える。味をみて足りなければ塩(分量外)を加えて調える。

芹の葉が傷つかないよう、やさしく和える
芹の葉が傷つかないよう、やさしく和える
このぐらいの和え具合
このぐらいの和え具合

3 仕上げ

器に盛り、胡麻をふる。

ふわりと盛り付けて
ふわりと盛り付けて
完成!
完成!

ここに、胡麻油を加えるのが僕流の「ずらし」のテクニック。料理の見た目は「和」なのに、口に入れた瞬間、胡麻油の香りが広がってナムルのようなおいしさも楽しめます。ただし、つくりたいのは「和」の和え物なので、香味野菜の香りが引き立つよう、胡麻油の量はほんの少しに留めます。

「芹としらす 香味和え」は、高太郎さんの方程式「旬の食材×調理法+ずらし」で組み立てられている。まずはレシピ通りにつくってみてほしい。
誌面ではこのほかにも、3品レシピを習っている。そこから、日々のごはんづくりの大きなヒントが、きっと見つかるはず。ぜひご覧ください!

店舗情報店舗情報

高太郎
  • 【住所】東京都渋谷区桜丘町28-2
  • 【電話番号】03-5428-5705
  • 【営業時間】18:00~23:00(L.O.)
  • 【定休日】日曜、第1月曜
  • 【アクセス】JR・東京メトロ・東急・京王「渋谷駅」より5分
dancyu2019年2月号
dancyu2019年2月号
第一特集:新しい、和のごはん
第二特集:「バル」の楽しみ方

A4変型 判(176頁)
2019年01月05日発売 / 880円(税込)
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文:佐々木香織 写真:湯浅亨